

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす・・・。

お〜っと、ドクター。
どないしたん?
いきなり、平家物語なんかとなえ出して💦
しかも、漢字むずかしいわ💦

ほーホッホッホ。
いやいや、人間の世というのは、
なんでもはかないなぁ、と思ってなぁ。

そうやそうや。
みんな塵(ちり)になるねんで〜。

そうじゃなぁ。
そして、あのユダヤ人を殺しまくった
ヒトラーも死ぬ時がやってくるのじゃよ。
ということで、今日は、
20世紀ユダヤ人を一番イジメたと言っても
過言ではない、”ヒトラー”の最期を描いた映画を紹介しよう。
飛ぶ鳥を落とす勢いでヨーロッパを
侵略していったドイツも、ついに
降伏せざるを得ない事態になったということじゃ・・・。

へぇ!それは興味深いわ。
ヒトラーって、確か自殺したんよね?

そうじゃ。銃殺と毒殺を併用したんじゃ。
自殺する前日にずっと付き合っていたエヴァさんと結婚し、
夫婦二人で亡くなった。
わしはこの映画を見て思ったんじゃがのぉ。
ヒトラーは、ヨーロッパの数々の国をだまして侵略し、
ユダヤ人はもちろん、多くの侵略国の国民を殺害した。
ところが一転、戦争に負けるとなったら自殺して終わり・・・。
ドイツ国民のことなんて、知ったこっちゃない。
自分たちに全てを委ねたお前らが悪いんだから、
自動自得だ、という始末・・・。
なんだか身勝手すぎると思わんかね。
第一線で国民をなんとか守ろうとしていた
部下たちの方がどれだけ立派じゃろか。
そんな身勝手な人が、ドイツのみならず、
ヨーロッパや世界の理想を語ったところで、
絵空事でしかないよな。

あはははは!
ドクター!
何言うてんねんな、いまさら!
絵空事に決まってるやん!
ヒトラーの勝手な理想論やろ。
立派な理想やと思ってたんか知らんけど、
人殺しまくって、世界敵に回したらそりゃあかんわな。
きっと頭のいい人やったやろから、
もっとうまいことやったらよかったのになぁ。
ユダヤ人とだってうまくやれば
絶対成功してたと思わん?

まぁな。
そこは”言うは易し、行うは難し”じゃよ。
”反ユダヤ主義”というのは、なにも、
ヒトラーだけが言っていたことではない。
もっと昔からあるもんじゃ。
最近読んでいる本で知ったんじゃが、
”反ユダヤ主義”という言葉自体は、
1879年に”ヴィルヘルス・マル”さんという
ドイツ人ジャーナリストが初めて使ったそうじゃ。
もちろん、これも、一つの言葉として
初めて言語化されたというだけで、
ユダヤ人への差別や偏見、迫害といった
現象自体は、古代からある話じゃ。
ただ、言語化することによって、
さらに世の中で多くの人が意識する結果となる。
ほら、たとえば、
「うつ病」というのも、
病名が広く使われるようになって、
うつ病を訴える人が増えたそうじゃしな。
だから、人間というのは、
あえて言語化することで
「なんとなく感じていた」ことを
「明確に感じる」ようになるんじゃな。
さっき言った、ヴィルヘルム・マルさんの
定義によると、
反ユダヤ主義とは、異族の侵入に対するゲルマン人種の抗議
ということらしいが、
これを聞いてどう思うかね?
ヒトラーも同じようなことを言っていたな。
ヒトラーは”アーリア人が最も優秀で、世界を支配する民族だ”とな。。
話はそれたが、
ヒトラーのユダヤ人嫌いは結局死ぬ間際まで
変わらなかった。
この映画でも、ヒトラーは最期の最後まで、
こんなことを言ってる。
公然とユダヤ人に立ち向かったことが誇りだ
ユダヤの毒からドイツの血を浄化した。

最期の最後までそんなこと言うてたんや・・・。
血肉に染み込んでるやん💦
そもそも、なんでそんな”反ユダヤ主義”
なんて考え方ができたのか?
それが本当に正しい考え方なのか?
とは思わんかったんかな。

どうじゃろうなぁ。
ただ、ヨーロッパ大陸全体で”反ユダヤ主義”を
唱える風潮はずっとあったので、
なかなか原点の原点に返って
真っ白な状態で”ユダヤ人とは”と
考えることは難しかったのではないかな。
特に、ヒトラーが若い頃にいたウィーンでは、
反ユダヤ主義を掲げる2人がおってな。
”ゲオルク・フォン・シェーネラー”と”カール・ルエーガー”
というんじゃが、
この2人はヒトラーに絶大な影響を与えたんじゃよ。
これについてはまた別途話すとしよう。

ヒトラーの師匠ってこと!?
めっちゃその話興味あるわ!
ヒトラーって、あの人自身の印象が強すぎて、
ヒトラー自身にだけを意識してしまうけど、
そのバックには絶対ヒトラーに思想を
植え付けた別の人がいるよね。
師匠がいたのかと思うと、
妙に納得したわ〜。

ほーホッホッホ。
さすがすぬ子ちゃん。奥の奥を読み込むのぉ〜。
にしても、えらい映画から脱線してしまったので、
ちょっとだけ映画の話をすると。
この映画はヒトラーの秘書をしておった
トラウドゥル・ユンゲさんの回想録をもとに
制作されたそうじゃ。
ヒトラーのみならず、妻のエヴァさんや
ヒトラーの側近たちがたくさんでてくる。
ナチスドイツの中枢人物も登場するぞ。
最後は裏切り者も出てくるし、
かたや、ヒトラーの後をおって、自殺するものも出てくる。
なかでもわしが印象的なのは、
ナチス国民啓蒙・宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの
配偶者で、マクダ・ゲッベルスさんじゃ。
気丈な女性で、ヒトラーのことを
この上なく崇拝していた。
ヒトラーが死んでしまっては
生きる価値はないと言って、
最後は自分の子供6人を殺して
自分も夫と共に亡くなったんじゃ。
ヒトラーをそこまで崇拝する心にも驚くが、
親の都合で勝手に殺される子供達にも
なんとも言えない思いがしたわい。
とにかく、戦争というものは
人の人生を狂わせる。
それだけは間違いないな。
ということで、この映画は、
ヒトラーがどう死んでいくのか、
一度見てみる価値はある映画じゃぞ。
なにせ、ヒトラー役の俳優ブルーノ・ガンツさんが
ヒトラーをうまく再現できておるしな!

こんなん言うたら不謹慎やけど、
ヒトラーってキャラ濃すぎてなんか惹かれるとこあるよね。
もちろん、やったことアカンことばっかやで。
せやけど、あのキャラ作りとしてはサイコーやん。
別の方向に活かせたらもっと
世界に貢献できてたのにってめっちゃ悔やまれるわ。
そんなおじさんの最期を描いた映画って
すごい興味あるから、ぜひ見てみるわ。
ありがとう!

ほいほーい!
では、最後はお決まりのユダヤジョークで〆としよう。
出世
刑事が、同じ犯人に三度も強盗された銀行の行員に、
犯人の人相などを聞いていた。「何か特別気のついたことでもありましたか?」
行員はちょっと首をかしげていたが、
やがて思い出したように答えた。「ええ、そう言えば、盗みに来るたびに
着ている服が立派になってきてます」

あはははは!
そこ〜!?
全然役に立たんやん、その情報!
画像出展「Amazon」
参考文献:「ジョークジョーク」「ロシア、中・東欧ユダヤ民族史」