

さて。今日は世にも恐ろしい医者の話でもしようかの〜。
以前にも話に出てきたことがあるが、
アウシュヴィッツ収容所で、収容者たちを
ガス室に送るか否かという死の選別を行い、
さらには、生身のユダヤ人を使って
人体実験を数え切れんくらいやった
おぞましい医者の話じゃ〜。
その名も、ヨーゼフ・メンゲレ医師。

あ!その人覚えてるわ!
『顔のないヒトラーたち』でも出てきたし、
『灰の記憶』で出てきたお医者さんは、たしか
メンゲレの助手やってた人の話やったやん。

すぬ子ちゃん、天才!
よくそんなに覚えてるなぁ。
ドクターの話めっちゃちゃんと聞いてるやん
ボクとは大違いやわ〜。
あはははは

すぬ子ちゃんは本当に感心じゃなぁ。
いつも前向きに学んでおる証拠じゃ
チロ丸も見習うんじゃぞ〜〜〜〜!
ほーホッホッホ。
さて、では、本日紹介する映画じゃが、
今回は、その極悪メンゲレ医師の息子である
ヘルマンさん、という人が主人公じゃ。
ストーリーを簡単に説明すると、
1985年6月6日、
ブラジル、アマゾン州、マナウス市の墓地で
メンゲレ医師のものを思われる白骨死体が見つかる。
その時に、ユダヤ人被害者団体の
ミンスキー弁護士が、メンゲレ医師の息子である
ヘルマン氏に接触し、父親について一連の話をするように、
と働きかける。
当初はミンスキー弁護士に話をするつもりは
なかったヘルマンさんじゃが、
ホテル周辺を被害者団体などに囲まれ、
自分がちゃんと説明するしかないと思い、
ミンスキー弁護士に連絡することになる。
この映画は、ヘルマンさんがミンスキー弁護士に語った内容を
中心に展開されていくんじゃ。
まず息子のヘルマンさんは小さい頃から
父親のことで、学校でもいじめられ、
先生にすら蔑視されていたそうだ。
15歳の時に母親と叔母から本当にことを
告げられてからは、
「自分の父親がなんでそんな悪人だったのか」
と、考えても考えても永久に答えのない堂々巡りに
悩まされていた・・・。
そして、ついに、ブラジルにいる父親に
会いに行くことになるのじゃ。
それはひとえに、自分の父を理解したかったからじゃな。

へぇ。そのヘルマンさん、かわいそうやな。
小さい頃から離れて暮らしてて、
お父さんのこともよく知らないなんて。
しかも、父親なのによく知らないおじさんみたいな人が
原因でいじめられるってどういうことやねん!?
って私やったら思うわ〜。
何十年ぶりにお父さんに会ってみて
どうやったんやろ。

そうじゃな。
お父さんはブラジルの貧民街にある
みすぼらしい家に住んでいたらしい。
それもまた衝撃やったみたいや。
ただ、近所の子供達にはすごくすかれてて、
ヘルマンからしたら、混乱したんじゃろうな。
ヘルマンさんはおそらく、小さい頃から
「お前の親父は殺人鬼!死神!医者失格!」とか
言われてたいやろに、
いざ本人に会ってみたら、めっちゃいいおじいちゃん
みたいな感じやったら、そりゃびっくりするじゃろうな。
ただ、議論してみると、
息子よりも一枚も二枚も上手で、
結局、戦時中のことに対して、
罪悪感のかけらすらなかった・・・。
「ドイツのために信念をもって仕事をした」とか、
「収容所は自分がアウシュヴィッツに着任する前から
あったんだから自分に罪はない」
とか言いばかりで、
何にも反省してない・・・。
それどころか、
何千人もころしているのに、
「誰一人も殺していない」と言い切る・・・。
もはや息子からしたら、
理解不能状態やったんやろうなぁ。
ヘルマンさんの思いは
「自首してほしい」ってことなのに、
お父さんは全然悪いとすら思ってない・・・。
ひたすら平行線の議論じゃよ・・・。
ヘルマンさんはあまりに腹が立って
父親を殺そうとするような身振りもするが、
結局はできない・・・。
警察に突き出そうとすることもできたが、
それもできない・・・。
極悪非道な犯罪者とわかっているはずが、
実は100%そう思えなかったのかもしれんな。
最後の最後まで”親子”という絆を
断ち切れず、父親を公にさらして裁きにかける
という決断ができなかった・・・。

へぇ。
それで結局死ぬまで捕まらんかったんや。
アイヒマンの映画も数本見たけど、
アイヒマンみたいに捕まえられたら、
裁判で裁けてたのになぁ。
アイヒマンの裁判については、確か、
『ハンナ・アーレント』でも出てきたやん。

お〜チロ丸よ。
どうした?体調でも悪いのか?
まさかチロ丸がそんなことを覚えているなんて

お〜〜〜〜〜い!
ドクター!ひどいやないの!
ボクだって、ちょっとは学んでおりまっせ!


ヨーゼフ・メンゲレ医師。
この人は前から興味があったから、
さっそく見てみるわ!
ありがとう
んじゃ、最後はお決まりのユダヤジョークで
〆をよろしく!

よし!任せておけ!
本日はこれじゃ。
姑恐い
うるさい姑が死んだ。
葬儀屋がやってきて、婿養子の若旦那に聞く。
「お母様は火葬にしますか?
土葬にしますか?
それとも、ミイラにしますか?」婿養子は言った。
「迷うこたない。
念のため、三つともやってくれ」

三つとも!?
あははははは!
物理的にできへんやん
面白すぎ!よっぽど恐いんやな
画像出展「Amazon」「wikipedia」
参考文献:「ジョークジョーク」