お〜い、すぬ子ちゃん、
最近ご無沙汰じゃないか。
友達と美味しいスイーツを食べに行ってたと聞いたぞ。
あードクターやん。
そうやねん。
大阪にめっちゃ美味しいクレープ屋さんあるねん。
私、もう何回も行ってんねんけど、
全然飽きへんねんよ🩷
今度ドクターも連れて行ってあげるわ⭐️
ところでさ。
最近チロ丸とドクターで、
ホロコーストものの映画の話してるみたいやん。
私な、前から思っててんけど、
虐殺されたユダヤ人にとって、ホロコーストは、
間違いなく、この世の地獄と言っていい大惨事やと思う。
ユダヤ民族にとって、
言葉では言い表せないほど辛い過去よね。
ただ、1つ疑問なんが、
なんでそんな人間のすることとも思えへんような
残酷なことを、ドイツの人は集団ぐるみで出来たんやろう?
普通に考えてさ、
”人殺し=絶対アカンこと”ってことくらい
チロ丸でもわかることじゃない?
そしたら、「こんなことしたらアカンやん!」って
言う人が現れてもええはずやと思うねんけど。
お〜〜〜〜い!ちょっとちょっと、すぬ子ちゃん!
何を2人で話してるのかと思って
黙って聞いてたら、、、、
ヒドイやないの!!!!
いくらボクでも、人殺しがアカンことくらい
わかりますわ!!!
あ〜ごめんごめん。
聞いてたんや💦
ちょっとした冗談やん。
まーそう怒らんといて。
ま、ボクはやさしい男やからな。ふっ。
で、そうそう。
ボクもなんかずっとドイツ側のこと気になっててん。
なんでそんな世にも究極なイジメを
大勢の人がやってしまったのか・・・。
そのとき、ドイツの人あたちはどんな気持ちやったのか・・・ってね。
2人とも、めずらしく真面目に語り合っとるじゃないか。
ほーホッホッホ。
では、今日はその疑問に答えられるような映画を紹介しよう。
『ハンナ・アーレント』という映画じゃ。
ハンナ・アーレントさんは
ドイツ系ユダヤ人で女性の哲学者じゃ。
物語の内容は、ざっくり言うと、
このハンナさんが、元ナチス親衛隊である
”アドルフ・アイヒマン”の裁判をイスラエルで傍聴し、
アメリカの雑誌の記事を書くという話なんだが、
この記事が恐ろしいほどに大炎上する。
炎上の理由は、大きく二つあって、ハンナさんが、
1、アイヒマンは極悪非道な悪人ではなく、
ただの平凡な小役人でしかない。2、ユダヤ教の指導者の中にも、ある意味、
ユダヤ人虐殺に加担した者がいる。
というニュアンスのことを主張したことじゃ。
この二つによって、ハンナさんは、
同じユダヤ人から、非難の大嵐にさらされた。
ハンナさんからすれば、あくまで、
事実に基づく冷静な評価をしただけだった。
しかし、同胞を失い、つらい思いをしている多くのユダヤ人には、
とうてい、感情的に受け入れられず、
「ハンナ・アーレントはナチスドイツの味方なのか!?
なんて、冷酷非情な人間なのだ」
という評価が下された。
ふ〜ん、なるほどねぇ。
まぁ確かに、2つ目のユダヤ人指導者のことは炎上しそうやなぁ。
ハンナさんもユダヤ人やのに、その同じユダヤ人の行動を
ダメ出ししたわけやもんなぁ。
ボクが知りたいのは、1つめのアイヒマンのことやな。
彼は普通の人やってこと?
そうそう。まさにチロ丸の言う通りや。
ハンナさんはこんなことを言うてるぞ。
アイヒマンは怖いほど凡人だ。
彼に罪の意識は全くない。
なぜなら、法(=ヒトラー総統の命令)に
忠実に従っただけだから。彼は、国家に忠実な下僕だ。
彼は、”良心”よりも業務の遂行を優先した。
彼は思考不能だった。
あ〜なるほどね。
ちゃんと考えることができる人間なら、
「人を殺すこと」=「やったらアカンこと」
って判断できるはず。
でも、当時、一番えらかった、ヒトラーが
ユダヤ人を殺せって命令したら、
それが正しいかどうかなんて関係なく、
絶対守らないといけないルールとして
ユダヤ人を殺したってわけね。
そこに自分の意思はないから、
悪いことしてるのも自分ではない、ってことね。
え?なにそれ?
アイヒマンはロボットやったってこと?
まぁそんな感じなのかもしれんな。
実際、ハンナさんは、アイヒマンのことを
人間であることを拒否した。
人間の持つ、”思考する”能力を放棄した。
その結果、モラルの判断ができなくなった。
だから、残虐な殺人もできた。
と言っている。
チロ丸の言う、ロボットというのも
正しい表現なのかもしれんな。
ほんなら、ボクがずっと疑問に思っていた、
「ナチスドイツの親衛隊たちは、
どんな気持ちでユダヤ人を殺していたのか?」
っていうのも、
多くの人がアイヒマンと同じやったんかな。
もちろん、中には以前紹介した
映画『戦場のピアニスト』で登場した親衛隊の人みたいに、
実際にユダヤ人を助けたような人もいるが、
まぁ、まれじゃろうな。
大半が思考停止して、ヒトラーを頂点とする組織に
従った、というのが事実じゃろう。
戦争っていう非常事態やからなんやろうけど、
人の脳みそって、思った以上に弱いんかもしれんね。
いや、戦争だけに限らんと思うぞ。
例えば、会社でも、上司がやれと言ったら、
部下は盲目的に従うというのはよくある話じゃ。
戦争中みたいに人殺しは極端だが、
もっと小さなことなら日常的にあると思うぞ。
明らかに”黒”でも”白”やと思え〜〜!!!
みたいなやつね💦
恐ろしいわ💦
あ、そうじゃそうじゃ!
ちょっとこの辺で別の話題をしてもよいかな。
この映画はな、アイヒマンが捕まった後の話が中心じゃ。
しかし、実はこのアイヒマンが捕まるまでも、
これまたえらいドラマがあるんじゃよ!
”ドイツのユダヤ人検事長の奮闘”と、
”イスラエルの諜報機関”モサド”の大作戦”
この2つがあってこそのアイヒマン捕獲だったんじゃ。✨
ちなみに、モサドというのは、世界的にも有名な
諜報機関で、この話についてもしだすと止まらんわい💦
お!スパイものやな⭐️
その話聞きたいなぁ。
けど、今日はもうアカンな。
ボクの集中力は切れたわ。
最近、ドクター話長いんちゃう?
ということで、最後の〆は、例のあれやろ?
え???
〆ってなになに?
ほーホッホッホ。
そう!もちろん、ユダヤジョークで〆じゃ〜⭐️。
大罪
ジョシュアがラビ(ダヤ教の宗教的指導者)のところに行った。
「ラビよ、私は深い罪を犯しました。
私は生活の苦しさに耐えかねて、
ろうそくを6本盗んでしまったのです」「ろうそくを6本も盗んだと?
これはモーゼの十戒に反するたいへんな大罪じゃ。それを悔い改めるには、このシナゴーグに、
飛びきり上等のワインを6本寄付しなさい。そうすれば、あなたの罪は私が飲むことになる
飛びきり上等のワインに洗われて、
すっかり洗い流されるはずじゃ」「ラビ、それはとても無理なことです。
私は生活苦から6本のろうそくを盗みました。6本のろうそくも買えない者が、どうして、
それよりずっと高価なワインを
手に入れることができるでしょうか?」「いや、簡単じゃ。ジョシュア、ろうそくと同じ方法で
ワインを手に入れればよいのだ」
うわぁ。めっちゃアカンやつやん。
偉い人が下の人そそのかす、みたいなネタやん。
まさにヒトラーと下僕たち、やな。
2人も自分の頭で考えないといかんぞ〜!
偉い人が言ったから正しい、なんて思い込んだら、
思考停止じゃ。
自らの頭で判断し、考えられるようになるには、
まずは勉強じゃ!
何も知らんと判断なんてできんからな。
さて、今日こそはすぬ子ちゃんに
自家製ジョークを披露しようと思っておったが、
わしも疲れてきたわい。
そろそろ今日はこの辺で終わりにしよう。
わしのジョークはまた別の日にしよう。
ば〜い!
画像出展「Amazon」
参考文献:「ユダヤ・ジョーク集」ラビ・M・トケイヤー